早秋の岡崎。

岡崎は音楽館(京都会館)、勧業館(みやこメッセ)、図書館(府立図書館)、美術館(市立美術館、国立近代美術館)、動物園平安神宮がならぶ文化エリア。

勧業館から、京都会館方面をのぞむ。街路樹はけやき。



ワグネル表彰碑。

ゴッドフリード・ワグネルはドイツの科学者で、幕末に初来日、それ以降二十年に渡って化学の啓蒙、工芸の推進を行い、多大な功績を残した。
明治十一年には京都府に招かれ、医学校で理化学を、舎密局で化学工芸を教えた。また、その間に七宝焼きの着色技術や石鹸製造に関する技術、清涼飲料水の製造に関する技術を改善、講演、実習を通じて「ひと」の育成と、産業の指導につとめた。
この碑は京都市が官民を代表してその功績を讃え、大正十三年にこの岡崎に建てたもの、ということである。

ワグネルが京都に招かれたのは前述の通り明治十一年で、人や産業に多大な功績を残したのだが、京都では知名度が低い。

ワグネルは有田にも足跡を残している。
有田にある窯元では、有田で石炭窯を使うきっかけとなったのがワグネルの指導によるものだという。
また、京都にいたときと同じく、焼き物の着色技術を広めたのだという。

府立図書館前から大鳥居をみる。

ちょうどいちょうの木が紅葉しはじめた頃で、コントラストがきれい。
府立図書館は平成13年5月に改築され、近代的できれいになっていた。

鳥居はその形状から、鹿島型、八幡型、春日型、大輪型、明神型、山王型と分類される。平安神宮の大鳥居は明神型になる。

府立図書館の隣が近代美術館、その向かい側が市立美術館になる。

府立図書館の敷地南端に立つ、吉田松陰の詩碑。

はて、吉田松陰は京都に来たことがなかったのでは、と思ったが、調べてみると京都には嘉永6年に来たことがある、ということだ。
吉田松陰というと松下村塾の塾頭で、木戸孝允、高杉晋作、山縣有朋、久坂玄瑞などの優秀な塾生を輩出し、維新への礎となったひとだというのは有名だが、

親思う
こころにまさる親心
今日の音づれ 何ときくらん

という詩が吉田松陰作ということは意外と知られていない。

これは大鳥居を下から見たところ。

平安神宮の鳥居は、鉄筋コンクリート造・丹塗で、高さ24.2m・柱間18.2m・柱直径3.63m・笠木長さ33mという。想像よりも横長である。

市立美術館の裏にある日本庭園。

行ってみればわかるが、意外なところにある。
意外なところに意外なものが、というのが京都の魅力のひとつ。
 
池にかかっている石橋から美術館別館をのぞむ。
この石橋を渡ると、目の前は動物園。

疎水から東山を望む。

正面の建物は疎水記念館(正式には琵琶湖疎水記念館というらしいけど、それでは琵琶湖にあるみたいだ)。

疎水の工事予算は125万円という。


琵琶湖疎水記念館の東側にある、インクライン跡。緑の中に広軌の線路が残っている。

少し上ったところにはその当時の船と、船を運んだキャリアが形態保存されているのだが、実際は「放置」状態。あまりにもあわれで、写真を撮る気にならなかった。


普通に歩いていると絶対にわからないところにある案内板。
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